商品先物取引は「ハイリスク・ハイリターン」と言われます。

  • ・では一体、商品先物取引の「リスク」とは何でしょうか?
  • ・なぜ、商品先物取引は「ハイリスク・ハイリターン」と言われるのでしょうか?
  • ・「リスク」にはどのような種類があるのでしょうか?

 

商品先物取引の「リスク」とは

商品先物取引の「リスク」とは、日常で使うリスク(=危険なこと)とは少し意味が異なり、商品先物取引で生じる値動きの幅のことです。

商品価格の値動きの幅が大きいほど(ハイリスク)、期待できる利益が高く(ハイリターン)、値動きの幅が小さい(ローリスク)銘柄ほど、期待できる利益が低い(ローリターン)ということになります。

このことから、リスクとリターンは表裏一体と言われています。

商品先物取引において「どれくらいリスクをとるのか?」という言葉の意味は、「どれくらい変動幅をとるのか」という意味と同じだと考えて下さい。

例えば、東京金の場合、一気に100円値上がるリターンの可能性もあれば、逆に100円値下がるリスクの可能性もあります。

東京金を買って、100円値下がりすれば、ハイリスクで大きな損失となります。

東京金を買って、100円値上がりすれば、ハイリターンで大きな利益となります。

「ハイリスク」と言えば「危険」いうイメージが先行しますが、その分、獲得できる利益も大きくなるということです。
 

商品先物取引のリスクに係るレバレッジ効果とは

商品先物取引は、株式現物取引とは異なり、少額の資金で大きな取引ができます。

商品先物取引のリスクを正確に理解する上で、レバレッジについて説明します。

例えば、東京金の場合、2019年9月現在、108,000円(取引証拠金)で、東京金1000gの取引が可能です。金1gが5000円だとすれば、総代金5,000,000円の取引をしていることになります。

取引証拠金とは、国内の商品先物取引に参加する場合には、商品先物取引業者に委託をして取引を行うことになりますが、その際に必要になるのが証拠金です。

商品先物取引(東京金)では、取引するのに総代金は必要ありません。少額の資金(証拠金)を担保に取引を行なうことができます

取引証拠金108,000円の約46倍の取引ということになります。この46倍という倍率のことをレバレッジと呼びます。

商品先物取引はレバレッジが固定されているわけではなく、商品の価格や証拠金の額によりレバレッジは変動します。また、銘柄によりレバレッジは異なります。
 

商品先物取引のレバレッジのメリット

例えば、金(ゴールド)を5,000円で1枚買った場合、レバレッジ効果がなければ(現物取引の場合)、500万円の総資金を用意しなければなりません。

しかし、商品先物取引では、レバレッジ効果があるので、本来500万円の資金が必要な取引であっても、約46分の1の10.8万円の資金があれば、1枚取引することができます。

本例のように、本来の運用額の46分の1の資金で取引をすることを、レバレッジ46倍と言います。(元手の44倍の額の運用。)

レバレッジ46倍の東京金を取引して、東京金価格が5,000円から5,100円になれば、投資金10.8万円に対して10万円の利益が出るので、利益率は100%近くになります。

レバレッジ1倍の取引では500万の元手に対して10万円の利益に止まりますが、レバレッジ46倍の先物取引では、10万円の元金に対して約10万円の利益。

利益率は、100%になります。

つまり、レバレッジが1倍から46倍になれば利益率も46倍になるということです。

レバレッジ1倍の株式投資に比べると、確かに魅力的なメリットです。

商品(銘柄)別のレバレッジ

金先物 約50倍
白金先物 約25倍
原油先物 約15倍
日経225先物 約30倍
FX 25倍
ビットコイン 4倍~25倍

 

商品先物取引のレバレッジのデメリット

例えば、金を5,000円で買って、その後、金価格が4,900円に値下がってしまったときのリスクは?

レバレッジ1倍なら、投資金500万に対して10万円の損失となり、約2%のマイナスで済みますが、レバレッジが46倍なら、投資金10.8万円に対して10万円の損失となり、約90%のマイナスになってしまうのです。

レバレッジ効果の仕組み、特にリスクを理解できましたでしょうか?

レバレッジのリスクについて正確に理解できれば、適切な取引枚数(資金配分)の設定が可能になります。

そして、商品先物取引のリスクとより上手く付き合えるようになります。
 

適切な資金配分とは 取引量(額)の設定

商品先物取引の適切な取引量(額)については、投資家それぞれの運用資金、目標利益、損失の許容範囲、取引期間等により異なります。

ここでは、商品先物取引の基本リスクを考慮した、一般的に適切と認識されている取引量(額)を紹介します。

商品先物取引の口座(証券会社)に100万円を預け入れた場合、適切な取引量(額)は、25万円(25%)以下とされています。

東京金を1枚買うと、必要証拠金額は10万円です。

例えば、東京金を5,000円で1枚買い、予想に反して4900円まで下落した所で決済した場合、10万円の損失となります。(手数料は考慮していません)

預入資金は、100万円から90万円に10%減少します。この場合は、次のチャンスで再挑戦(売買)することが可能です。

しかし、資金配分を無視して預入金100万円に対して50万円(50%)で取引すると、東京金を5,000円で5枚買い、予想が外れ、100円下がった4900円で決済すれば、損失は一気に50万円に膨れ上がってしまいます。

預入金を一気に50%失う取引は、資金配分を無視した売買であり、リスクが高すぎます。次の売買で失敗すれば、全ての資金を失う可能性もありますので、止めましょう。

預入金100万円の場合、取引枚数は、各銘柄まずは1枚でスタートし、合計取引量(額)は、預入資金の25%までの範囲で取引することをお勧めします。
 

商品先物取引のリスクの種類

商品先物取引のリスクの種類は、大きく分けると4あります。

商品先物取引のリスクを正しく理解することで、相場の売買に必要な情報収集のスキルや売買パフォーマンスの向上に役立ちます。

(1)価格変動リスク・値下がりリスク

各銘柄の価格(商品価格)が上がったり、下がったりすることです。

商品取引所取引所(東京市場)が開いていれば、商品の値段が上下推移します。

商品先物取引のリスクとしては一番わかりやすいリスクです。

商品先物取引では、買った値段よりも価格が下がってしまうことを価格変動リスクと呼ぶ認識でよいでしょう。

例えば、銀行預金については元本が保証されているので、価格変動リスクはゼロです。

商品先物取引の場合、「買った」商品銘柄が大きく値上がりすることがあれば値下がりすることもあります。

仮にレバレッジが20倍の場合は、価格変動リスクは20倍ということになります。

商品先物取引の価格は、商品の需給動向や国際情勢等の様々な要因によって変動しますが、レバレッジが大きすぎると、少しの価格変動で大きな損失を被ることもあるので注意が必要です。

「価格変動リスクが小さい=価格変動による利益が小さい」「価格変動リスクが大きい=価格変動による利益が大きい」となります。

(2)為替変動リスク

為替変動により、海外の外貨建ての商品の価格が変動していなくても、円建てでみると商品の価格が変動することがあります。

例えば、NY金先物はドル建て商品です。

NY金先物価格が1500ドルで、東京金先物価格が5,000円の場合、NY金先物価格が1500ドルで変動しなくても、為替(ドル/円相場)が、1ドル・110円から109円(1円の円高)に動くと、円建て商品の東京金の価格は、5000円から4965円に値下がります。逆に1円の円安になれば、東京金の価格は5000円から5035円に値上りすることになります。

ドル/円相場が1円動くと円建て金(東京金)価格は約35円変動します。

為替レートの変動で、自国の通貨ベースの資産価値が、他国の通貨ベースの資産価値に対して上下し、円高になれば円ベースの海外資産の価値は下がり、円安になればその価値は上がります。

(3)金利変動リスク

インフレなどで、その国の金利が上昇すれば、その国の債券価格は下がります。

例えば、米国の金利が上昇すれば、利息の付かない金や原油などの商品銘柄は売られやすくなります。

(4)カントリーリスク(地政学的リスク)

国の政治、経済、社会情勢の変化によって、商品価格、株価や貨幣価値の変動が起きるリスクです。

たとえば中東政情が不安定になり、テロや戦争・紛争といった地政学的リスクが生じると、その情勢に左右されて、金(ゴールド)や原油、ドルに大きな変動が起こることがあります。
 

まとめ

今回は、商品先物取引の「リスク」について少し掘り下げてご説明しました。

商品先物取引がハイリスク・ハイリターンと言われる理由をご理解頂けましたでしょうか?

商品先物取引を取引する際に、取引に係るリスクを軽視して、リターンばかり求めると、大きな損失を招くことになります。

まずは、商品先物取引のリスクについての基本内容を正確に理解することが、リスク回避の第一ステップになります。

その上で、勝つための売買手法、売買戦略等を学ぶことで、安定して大きく勝てる売買・トレードができるようになります。

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